社会不安障害(SAD)とは?
こんにちは。ねこやです。
今日から早速、社会不安障害(SAD)について話していきたいと思います。
社会不安障害(SAD)とは?
社会不安障害(SAD)とは何?と思う人いるかもしれません。
精神疾患と聞くと、うつ病や躁うつ病、統合失調症などを思い浮かべる人が多く、あまり聞きなじみのない病気だと思います。
社会不安障害とは、"Social Anxiety Disorder"の略で、スピーチなど人前で注目を集める場面で人からどのように見られているかを必要以上に気にしてしまい、不安や緊張から激しい動悸や赤面、大量の汗といった症状が現れる病気です。
社交不安障害や対人恐怖症と呼ばれることもあり、10代から20代ごろに発症することが多く、病気とは気づきにくいケースがほとんどです。
私自身、軽度の社会不安障害の疑いがあるかもしれないと診断されて、自覚するまでに10年ほどかかりました。
誰しもスピーチや会議などで緊張した経験はあると思います。
緊張することが普通で、むしろ得意だという人のほうが少ないと思います。
普通は年齢とともに、人前で話すことにも慣れていきますが、社会不安障害の場合は極度の緊張や強い恐怖心を感じ、頭が真っ白になったり言葉が出せなくなったりします。
日常生活のさまざまな場面で緊張状態が起きるため、できることならばそれを避けて行動したいと考えるようになり、人前に出られなくなってしまいます。
その結果、学校や会社、さらには結婚などの社会生活に大きな問題を抱えてしまいます。
社会不安障害の症状があっても、それほど生活に支障がない場合もありますが、何かの引き金で重症化し、最悪うつ病やパニック障害などを併発することもあります。
原因は?
社会不安障害の原因はまだはっきりとわかっていませんが、恐怖状態を抑える働きのある脳の神経物質であるセロトニンのバランスが乱れ、恐怖や不安を引き起こしているという説があります。
また、過去に人前で恥ずかしい経験をしたことがあるなどの経験的要因や、もともと人見知りな性格であったなどの性格的要因が原因であると言われています。
具体的な症状について
次に、社会不安障害の症状について具体的にみていきます。
私は次のような症状があります。
- スピーチ恐怖…スピーチなど大勢の前で発表するとき緊張し、言葉が出てこなくなる。特に目上の人がいる会議で注目されると萎縮し緊張する。
- 対人恐怖…他人から自分の容姿や服装、歩き方などを変に思われているのではないかと思い、大勢の人がいる場所や人込みを避けたりする。
- 電話恐怖…周りに人がいる状況で電話をすると、自分の声が響いているように感じ、話している内容を聞かれているのではないかと思うようになる。その結果、間違ったことを言っていないか不安になり緊張し、うまく話せなくなる。
- 視線恐怖…待合室や電車の中で正面に人がいたり、職場などで向かい合って仕事をしたりするとき、前にいる人から見られていると感じ緊張し、体がこわばリ緊張する。
- 会食恐怖…人前で食事をするとき、食べている音が周りに聞こえるのではないかと思ったり、変なマナーや食べ方をしていないかが気になり物が飲み込めなくなる。
- 書痙(しょけい)…窓口や仕事など人前で何かを書くとき手が震えたり、手を見られながら何か作業をするとき指先が震えてうまくできなくなる。
- 静寂恐怖…教室や図書館など、静かな場所にいると緊張し集中できなくなる。また、おなかが鳴るのではないかと不安になる。
今書いた内容は一例であり、日常生活のさまざまな場面で「できることなら避けたい」状況が発生します。
一応それぞれ分けて書いていますが、対人恐怖と視線恐怖が合わさって緊張するような場面もあります。
特に一番最後の「静寂恐怖」ですが、これが私が最も緊張する症状です。
詳しくはまた後ほど書いていければと思います。
ここまで読んだみなさんは、気にしすぎなのではないか、自意識過剰と思うかもしれません。
しかしSADの人は気にしすぎであることを分かっていても、過剰に他人の目や評価が気になってしまい、自分で治そうとしてもどうすることもできないのです。